2019年、すい星のごとく現れ音楽業界のトレンドをさらっていったユニット「YOASOBI」。ボーカルのikuraさんの透き通るような歌声と、その世界観に惹き込まれてしまう歌詞は、若年層のみならずすべての世代から圧倒的支持を受けました。そんなYOASOBIの最大のヒット曲・『夜に駆ける』。町中で流れているナンバーなので、聞いたことがあるという人も多いと思います。実はこの『夜に駆ける』、ミュージックビデオがYoutubeで規制されていることをご存知ですか?一体その理由とは?衝撃の裏側を徹底調査しました。
切なく儚いラブストーリー?夜に駆ける 歌詞
『夜に駆ける』は、まるで中高生の淡い恋心を歌っているかのような歌詞が印象的ですよね。ikuraさんのハイトーンボイスが、若い男女の初恋を彩っているようで、とても美しい世界観に浸ることができます。
しかし…この歌詞動画にもある女性の顔がはっきりと描かれていないことにお気づきでしょうか?淡く切ない恋心を歌った曲にしては、どことなく暗い雰囲気も感じますよね。実は『夜に駆ける』は、甘酸っぱく幸せな恋の歌ではなかったのです。
自殺したい彼女と、それを止めたい僕
『夜に駆ける』は、「僕」が一目惚れした美しい彼女への想いを綴った歌詞になっています。謎に包まれた彼女に惹かれていく僕ですが、彼女は自殺願望のある女性でした。そしてあろうことか、彼女は僕に「一緒に死のう」と持ち掛けてくるのです。
止めたい僕だったが、とうとう心中を
彼女の自殺願望を止めるため、ずっと側で支えていた僕。それでも、大好きな彼女はずっと虚ろな表情。そんな彼女に引きずり込まれるように、僕は「終わりにしたい(=死にたい)」とつぶやいてしまいます。そのとき、初めて彼女は笑ってくれるのです。そして、僕は彼女と2人、満たされた思いで屋上から飛び降りるのでした。そう、「夜に駆ける」というのは、夜に空を駆ける…”飛び降りる”という意味を含んでいたのですね。
僕が引きずり込まれた瞬間から、彼女の顔がはっきり映る
ミュージックビデオを見たことがある人はお分かりになるかと思いますが、僕が彼女に影響され自殺願望を持ってしまった瞬間、それまではっきり見えなかった彼女の顔がはっきり映るようになるのです。彼女の願望に応えて初めて、彼女の素性を知ることができた…そんな切ない世界観を表しているのですね。
夜に駆ける 歌詞は『タナトスの誘惑』が原作だった
そんな切なくも悲しい夜に駆ける 歌詞の世界観。実はモデルとなった小説が存在していました。『タナトスの誘惑』という作品で、まさに『夜に駆ける』と同じく、自殺を図ろうとする彼女と、それを止めたい僕を描いた短編小説です。
気になるYoutube規制の理由は?
Youtubeに表示されるのは、「一部の視聴者にとって攻撃的または不適切な内容を含んでいると特定した」というメッセージ。YOASOBI自体の影響力もあり、『夜に駆ける』はみるみる拡散されていきました。再生回数は2億6千万回にも達しているのです!そのため、視聴者への悪影響を懸念したYoutubeが規制をかけたとみられています。
まとめ
大ヒット曲・夜に駆ける 歌詞。その本当の意味を、知っていましたか?美しい歌声とミュージックビデオの儚いイラストに夢中で、歌詞の奥深くまでは考えたことがなかった…という人も多かったようです。Youtubeで規制がかかったことで、その本当の意味が拡散されたという見方もできますね。YOASOBIといえば、キービジュアルなどを手がけているイラストレーター・古塔つみトレパクが話題となっていますね。曲の世界観に合ったイラストでも定評のあるYOASOBI、今後の活動にも注目が寄せられます!